◆日 時 2015年12月11日(金)
◆シンポジウム 11:00 ~ 12:30
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ 4階 「浜風」
◆交流会 12:40 ~ 14:00
横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ 4階 「清流Ⅱ」
◆パネリスト
共同通信社編集局政治部長 小渕 敏郎 氏
共同通信社編集局経済部長 東 隆行 氏
共同通信社編集局外信部長 沢井 俊光 氏
◆コーディネーター
神奈川新聞社取締役論説主幹 林 義亮 氏
「2016年の動向を読む」をテーマに、共同通信社の小渕敏郎政治部長、東隆行経済部長、沢井俊光外信部長をパネリストに、神奈川新聞社の林義亮論説主幹がコーディネーターを務めてシンポジウムを行った。来夏の参院選、大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)、過激派組織「イスラム国」問題、米大統領選などを予想した。
▽小渕政治部長 安倍政権は再び経済回帰路線を掲げている。来年は通常国会で予算を年度内に成立させて、TPPの承認、伊勢志摩サミットで首脳外交をアピールした上で、参院選になだれ込もうというシナリオを描いている。衆参ダブル選があっても不思議ではない状況だが、公明党には抵抗感が強い。安倍晋三首相は任期切れまでにロシアとの平和友好条約を締結し、歴史に名をとどめたい強い意向があるようだ。
▽東経済部長 日本経済にはいい材料も悪い材料もなく、低成長が続く。日本経済を左右するのは中国と米国の動向だ。軽減税率の対象が食品全般になっても、そのほかは消費税率が2桁の10%になり、インパクトが強い。反動減が出るのではないか。「17年4月1日の消費増税」は現政権が決めた。再先送りはないと考える。TPP発効は早くても2年後。8億人の市場が開かれ、農業は別として、日本に悪い話ではない。
▽沢井外信部長 イスラム国とアルカイダとの違いは土地を支配していること。シリアの半分、イラクの3分の1を支配し、住民は1千万人といわれる。資金は石油の密売など年間15億ドル(1800億円)、兵力はラオス並みの3万人だ。米大統領選は、民主党候補は恐らくヒラリー・クリントン氏。共和党候補は大混戦で先が読めない展開だ。焦点は世論調査首位のドナルド・トランプ氏。クリントン氏にとってはトランプ氏の方がくみしやすい。