2021年12月の定例講演会~シンポジウム「2022年の動向を読む」~

シンポジウム「2022年の動向を読む」

 2021年は新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大と医療がひっ迫する中、東京五輪・パラリンピックが開催されました。支持率低迷に苦しんだ菅義偉首相が突然退陣し、岸田文雄首相誕生しました。衆院選ではコロナ対策や政治とカネ、安倍・菅政権の功罪などが問われました。2022年は岸田政権の真価が問われます。夏には参院選挙も控えています。新型コロナは待ったなしの課題。経済の立て直しも急務です。外交では対米協調の推進、海洋進出を加速する中国との関係、対立が続く韓国、対話が実現しない北朝鮮、領土問題が横たわるロシアなど課題が山積しています。

 シンポジウムでは共同通信社の政治、経済、外信の3部長を講師に迎え、取材に基づいた最新情勢を交えながら2022年を展望します。シンポジウムは12月9日(木)午前11時開始です。講師の横顔は、別紙(PDF)をご覧ください。

  開催日 :2021年12月9日(木)
  会 場 :横浜ベイシェラトンホテル&タワーズ5階「日輪」
  シンポジウム:午前11時~午後0時30分
  昼 食 : 午後0時30分~1時30分


 神奈川政経懇話会は9日、横浜市西区の横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで「2022年の動向を読む」と題してシンポジウム(12月定例講演会)を開催した。パネリストとして共同通信社の山根士郎政治部長、宮野健男経済部長、有田司外信部長が登壇。神奈川新聞社の鈴木達也論説主幹がコーディネーターを務め、新型コロナウイルス禍での岸田政権や経済、米中対立の今後について解説した。
 山根氏は岸田政権について「コロナ対策、経済再生が最大の課題。来夏の参院選を乗り切ればその後3年間選挙がなく、本格的な政権となる。そこまでは国民の痛みを伴う政策は回避するなど安全運転を続けていく」と予想。施行75年を迎える憲法についても「参院選を乗り越えれば、本格論議を進める可能性がある」と話した。
 宮野氏は来年の経済状況について「オミクロン株の影響は予測できないが、極端な悲観論で見る必要はない。この2年近くの間にウイズコロナで培ってきた耐性がある」と分析。一方で「成長力の弱さ、構造改革の遅れが顕在化するのではないか」との見方を示し、円安やガソリン高騰、人手不足、半導体不足などを懸念材料として挙げた。
 米中対立を巡り、有田氏は「バイデン米大統領は『民主主義対専制主義』の枠で捉えており、対立はしばらく続く」と指摘。ただ米政権は来年11月に中間選挙、中国は秋に習近平国家主席の3期目が決まる党大会を控えているとし、「ともに(失策をしないよう)対立をコントロールしながら、内政にフォーカスする年になりそう」とした。