日 時 2015年2月9日 13:00~15:00
場 所 新横浜プリンスホテル 3階 「セレナーデ」
講 師 ダイヤ精機株式会社 代表取締役社長 諏訪 貴子 氏
▽ダイヤ精機は昭和39年創業、従業員34人の治工具、ゲージの製作会社。父の勧めで大学は工学部、就職も技術職だった。2年間勤め結婚したが、父に会社に入れと言われた。経営状況が悪かったためリストラ案を作り提出したところ、私がリストラされた。同じことがもう一回あったが、社長として父はリストラよりも雇用のため売り上げを伸ばすことを考えていたようだ。
▽父が急逝して社長を引き継いだのが2004年。まず3年の改革を行った。1年目は意識改革、2年目がチャレンジ、3年目は維持・継続・発展を目指した。従業員は昔ながらの職人ばかり。まず整理・整頓から始めた。不要なものにラベルを貼り1カ月たったら、4トントラック1台分になった。その延長線で生産管理システムを作った。一元管理ができるようになり売り上げ、利益が上がった。
▽07年からは人財確保に注力した。プロジェクトチームをつくり、パンフレットを作製、職安での求人票も見直した。自動車産業は5~6年で好不況の波が訪れる。小企業は不況期に人を採用するしかない。入社後は1カ月、3カ月、1年、3年のサイクルで育成プログラムを実施した。若者が会社を辞めるタイミングで、仕事を覚えさせ、適性を判断、自信を引き出す工夫をしている。
▽09年のリーマンショックで大打撃を受けたが、「仕事がない時に社員の結束を固めようとフットサルチームをつくった」と発想を逆転。東京商工会議所の「勇気ある経営大賞」優秀賞など数々の賞を受賞、「賞をとれば宣伝効果が上がる」と多方面でチャレンジを続けている。