2012年12月講演会「混迷日本の政治は立ち直れるか!総選挙後の政局を読む」/政治ジャーナリスト・末延 吉正氏

日  時  2012年12月14日(金) 13時30分~15時

場  所  ホテルモントレ横浜 3階「ビクトリア」

講  師  政治ジャーナリスト  末延吉正氏

 

 


 

 ▽総選挙公示後、日本維新の会など第三極に有権者の関心が高いが、TPPや、脱原発が本当に争点なのだろうか。日本未来の党が掲げる消費税反対、原発反対は小沢一郎氏がもともと言っていたことだ。しかし、デフレ脱却に国民の6割が関心を寄せており、自民党はこれをよく分析している。
 ▽消費税は竹下内閣で始まったが、それまで広く薄くとる税金はなかった。直接税を上げ過ぎると労働意欲が阻害されるというのが財務省の説明で、将来の社会保障費を考えると、8%や10%では足りない。17%や23%のシミュレーションもできている。
 ▽野田首相は税収を確保しようとする財務省が作った首相だ。突然の解散と思われているが、野田首相が「近いうちに解散する」と言った時から、年内解散と私は言ってきた。消費税実施の先延ばしは、財務省にとっては避けなければならず、野田首相は追い込まれたといえる。
 ▽選挙の焦点は、自民党が3分の2以上となる320議席を取れるかどうかだ。参議院で否決されても衆議院で法が成立する数だ。だから、今回の投票は来年の参議院選と同じ考えで投票すべきだ。自民党政権になったら、来年4月の日銀総裁の交代人事や円安誘導などの経済政策をしっかり見定めていく必要がある。