「 2027年国際園芸博覧会の開催に向けて」
日 時 2023年3月2日(木)午後1時30分~3時
会 場 パーティー会場メルヴェーユ (県民共済プラザビル6階「ヴァランセ」)
講 師 2027年国際園芸博覧会協会事務次長 小林 一美 氏
横浜市旭区、瀬谷区にまたがる旧上瀬谷通信施設で、2027年3月から9月に開かれる「2027年国際園芸博覧会」。先ごろ公表された基本計画では、「幸せを創る明日の風景」をテーマに掲げ、オンラインを含む参加者数を1500万人とした。横浜市役所在職時代から誘致に尽力されてきた小林氏にその目的や意義、横浜、神奈川の街づくりや経済への効果について語っていただきます。
2027年に横浜で開催される国際園芸博覧会(花博)に向け、同博覧会協会事務次長の小林一美氏は2日、横浜市中区の会議場メルヴェーユで講演(神奈川政経懇話会主催)し、花博の成功を誓った。会場の上瀬谷通信施設跡地(同市瀬谷、旭区)の経緯に触れ、「上瀬谷の発展を横浜、神奈川の新たな歴史をつくり上げる機会にする」と語った。
前横浜市副市長の小林氏は、70年余り米軍に接収されていた上瀬谷地区について解説。都市化から取り残されてきた経緯を説明し、花博は「郊外部の新たな活性化拠点とする重要なステップで、まちづくりと連携した会場づくりを行っていく」と述べた。
また、SDGs(持続可能な開発目標)目標年3年前の開催を念頭に、経済と環境の好循環をつくるグリーン社会の実現に向けた「日本モデルを世界へ発信する場とする」と強調。ICT(情報通信技術)など最新の技術も使い「次代を担う子どもたちにテーマを届けたい」と語った。
横浜市初の「万博」は、7310億円の経済波及効果と7万400人の雇用増加が見込まれている。ただ、自然を基調にした博覧会のためホテルやコンベンション施設は建設できないといい、小林氏は「臨海部、県内の施設やエリアとの連携が必要」と指摘。パビリオンをはじめ世界の食事や日本の名産が楽しめる食のストリートなども企画しているとし、多様な企業や団体の参画を求めていく意向を示した。
こばやし・かずみ 横浜国大工学部卒。1983年横浜市入庁。市長室長、秘書部長、組織改革推進部長、経営戦略室長などを経て、2012年に政策局長。18年から副市長を務め、海洋都市横浜うみ協議会会長も兼務。22年3月退任し、同 年4 月一般社団法人(現公益社団法人)2027年国際園芸博覧会協会参与、5 月から現職。