韓日新時代に向けて真の歴史和解
― 武寧王誕生の生涯から
【日 時】 2023年10月12日(木)午後1時30分~3時
【会 場】 ロイヤルホールヨコハマ 5階「リビエラの間」
(みなとみらい線日本大通り駅から徒歩、電話0120-17-1122)
【講 師】 駐横浜大韓民国総領事 金 玉 彩 氏
駐横浜韓国総領事の金玉彩(キム・オクチェ)氏は12日、横浜市中区のロイヤルホールヨコハマで講演(神奈川政経懇話会主催)し、古代史を解き明かしながら「両国民は、色眼鏡を外し、長い歴史の中で日韓関係をとらえ、真の和解につなげてほしい」と呼びかけた。
講演は「韓日新時代に向けて真の歴史和解~百済(くだら)武寧王の生涯から」と題し、桓武天皇(737~806年)の生母が古代朝鮮の百済の王、武寧王(462~523年)の子孫であることを解説。明仁天皇(現上皇)陛下が2001年、サッカーW杯日韓大会前の会見でこのことを紹介されたと語った。陛下は「韓国とのゆかりを感じています」とされ、仏教伝来に触れられた一方、「残念なことに、韓国とはこのような交流ばかりではありませんでした」と続けられたという。
金総領事は「韓国を植民地にしたことだけで語られがちな日韓関係を、歴史的事実を正確に伝えることで、千年以上の長い歴史の中でお互いの関係をとらえ、相互理解を深めるべきだ、とのメッセージだったと伺います」と解説。当時の両国の緊密さ、言語の類似性のほか、縄文時代から7世紀にかけて朝鮮半島からの渡来人が日本原住民と混血を繰り返して、現代日本人が形成されてきたことも紹介。現在の経済交流、年間1千万人を超す人的交流(2018年)のほか、北東アジアの安全保障の観点からも両国の協力の重要性を指摘。「韓日新時代に向け真の和解と友好を」と強調した。
キム・オクチェ 1982年陸軍少尉任官、88年陸軍大尉退官。93~20 09年に3度、駐日大韓民国大使館に勤務。09~13年アジア・太平洋及び中東・アフリカ 担当局長、13年4月~2016年9月 駐日大韓民国大使館公使、16~17年駐福岡大韓民国総領事館総領事(特任)。
18年2月に外務部退官後、韓半島統一戦略研究所(CKUS) 専門委員、延世大学校国際交流院客員教授、北東アジア地域自治体連合(NEAR)事務総長を歴任。22年12月から現職。保国褒章 (2012年)、紅條勤政勲章 (2017)。