「社員がやる気になる瞬間をどう作り出すか」
日 時 | 2023年11月29日(水)午後1時30分~3時00分 |
会 場 | メルヴェーユ「シュノンソー」県民共済プラビル5階 |
講 師 | 市島徹社会保険労務士 事務所代表 市島 徹 氏 |
神奈川政経懇話会は29日、社会保険労務士の市島徹氏を招き、11月定例講演会を横浜市中区の会議場メルヴェーユで開催した。市島氏は「社員がやる気になる瞬間をどう作り出すか」と題し、「組織の上に立つ者が自ら見本を示し、やる気を出していこうという空気感をつくることが大切」と強調した。
市島氏は早大在学中、エースとして六大学野球の1990年春季リーグで優勝。当時の監督で“鬼の連蔵”と呼ばれ、野球部を立て直した石井連蔵氏の「早大野球部に対するとてつもない本気に触れ、(自分も)本気になれたため」と当時を振り返った。
さらに人材マネジメントには(1)管理型(2)メンタリング(やる気にさせ育てる)の二つがあるとし、前者は「ミスをしないよう指導するのだが、全部指示するのは無理で、言われたことしかやらない依存型人材が育ってしまう」とした。
やる気にさせるには、「人を変えるのではなく、まず自分を変えること」とし、「(1)見本を見せる7割(2)信頼する2割(3)支援する1割が、メンタリングマネジメントの全てで、最大の支援は励ますこと」と強調。「私にとっての石井監督のように、この人に言われたら聞かないといけないという見本になってほしい」と呼びかけた。そうすれば「自ら考えて行動する自立型の人材が育ち、職場にやる気あふれる空気感が出て、いい人材の採用、定着につながる」とした。
いちじま・とおる 1968年藤沢市生まれ。早大教育学部卒。在学中は野球部で投手として90年春季リーグ優勝、ベストナイン、通算18勝。91年プリンスホテル入社、10年間野球部在籍するも廃部により東京プリンスホテル人事部配属。2002年社会保険労務士試験合格し04年に事務所開業。川崎商工会議所の労務相談部門の専門相談員。