「かわさき産業まちづくり~この百年と未来~」
三浦淳・川崎市産業振興財団理事長の講演
川崎・キングスカイフロントの視察
開催日 | 2024年5月27日(月)午後2時00分~5時40分 |
会 場 | 川崎・殿町キングスカイフロント |
講 師 | 川崎市産業振興財団理事長 三浦 淳 氏 ナノ医療イノベーションセンター 副センター長 永井 浩二 氏 |
神奈川政経懇話会は27日、川崎市川崎区の殿町国際戦略拠点キングスカイフロントで視察と講演会を行った。市政100周年を迎える同市の発展の象徴でもある同拠点や取り組みを学んだ。
川崎市産業振興財団の三浦淳理事長が「かわさき産業まちづくり」と題して川崎生命科学・環境研究センターで講演し、京浜臨海部の形成、重厚長大産業を経て発展してきた同市の歴史を紹介。時代の荒波を受けながらも「多様な主体との『共働・連携』、地域課題の解決を地域価値の向上に結びつけ、常にトップランナー・フロンティアを目指してきた」と振り返った。同拠点整備など、オープンイノベーション都市へと発展させてきた事業を紹介。今後も「ウィンウィンの関係で、さまざまな地域や人々、企業と連携していくことが大事」と強調した。
続いて同財団のナノ医療イノベーションセンターの永井浩二副センター長が、ナノ(10億分の1㍍)レベルで開発に取り組む「体内病院」やプロジェクト「CHANGE」について講演。後者は少子高齢化社会で、家族など医療の専門家でない人でも扱える在宅医療の製品や仕組みを研究開発している。永井氏は「看護師の意見も取り入れ、本当に役に立つ製品の開発を目指している。今後の情報発信にも注目してほしい」と強調した。
参加者は前後して、同センターや島津製作所のシマヅ・トウキョウ・イノベーション・プラザ、「世界初の水素ホテル」といわれる川崎キングスカイフロント東急REIホテルを視察した。
■講師紹介
三浦 淳(みうら・あつし)氏
1975年川崎市役所入所。数々の役職を歴任。2010年に副市長就任。小杉再開発等、産業・まちづくり分野を幅広く担当。2018年、産業振興財団理事長就任。中小企業・ベンチャーの支援に取り組むと共に、新川崎地区のオープンイノベーションを進め、殿町においては「ナノ医療イノベーションセンター」の運営とクラスターマネージメントを展開。
永井 浩二(ながい・こうじ)氏
名古屋大学農学部卒業。農学博士(東京大学)。山之内製薬(株)に入社し、産総研等にも籍を置き醗酵天然物からの創薬研究に従事。アステラス製薬(株)発足時より、研究マネジメント職を歴任。その後、大鵬薬品工業(株)で研究所長を務め、2019年よりiCONMに勤務。2022年にiCONM副センター長とともに文科省/JSTのCOI-NEXT川崎拠点(プロジェクトCHANGE)の副プロジェクトリーダーに就任。
※京急大師線小島新田駅から徒歩12分