2024年9月の定例講演会/シウマイ弁当70周年~崎陽軒七つの?(秘密)/株式会社崎陽軒代表取締役社長/野並 晃 氏

「シウマイ弁当70周年~崎陽軒七つの?(秘密)」

開催日 2024年9月30日(月)午後1時30分~3時00分
会 場 崎陽軒本店4階「ダイナスティー」 (横浜駅東口)
講 師 ㈱ 崎陽軒代表取締役社長  野並 晃 氏

 シウマイ弁当が70周年を迎えた崎陽軒4代目の野並晃社長が30日、横浜駅東口の崎陽軒本店で講演(神奈川政経懇話会主催)し、「シウマイ、シウマイ弁当は横浜市民のもの。今後も地域の方に喜んでいただける企画やコラボレーションを展開していきたい」と話した。

 講演では、1928年に横浜名物をつくろうと「冷めてもおいしい」シウマイが誕生・定着した経緯や、「なぜシューマイではなくシウマイと呼ぶか」などにも触れながら、同社の「真にすぐれた『ローカルブランド』を目指す」経営理念を説明した。
 野並社長は就任前後から、関西などの駅弁業者とのコラボや台湾への出店などを実施。当時、コロナ禍で売り上げが60%以上減少するなど駅弁業界に大打撃。「兵庫の駅弁会社からシウマイ弁当を売らせてくれ、との依頼があった。が、それではすぐ飽きられるし、横浜・神奈川のお客さまから『なぜ、うちらのものを勝手に売るんだ』と叱られてしまう」。崎陽軒のシウマイに関西のおかずを入れたオリジナルの弁当が誕生した。「その地域のお客さまに喜んでもらえるよう、互いの持ち味を生かして取り組んでいる」と続けた。
 横浜はシューマイの消費額日本一で、年間平均消費額は全国平均の倍以上。その要因の一つが同社のシウマイの人気といわれている。今後、人口減少社会に向かう中で「横浜や神奈川だけではなく、地域が輝くような取り組みをしていきたい」と強調していた。

 

のなみ・あきら 1981年生まれ。横浜市出身。慶應大学経済部卒、同大大学院経営管理研究科修了。キリンビールを経て2007年崎陽軒に入社し、常務、専務を経て、22年5月25日から現職。
日本青年会議所第70代会頭、横浜駅東口振興協議会理事、元横浜青年会議所理事長。

(進行役:渋谷文彦・神奈川新聞社元経済部長)